経済産業省認定  経営革新等認定支援機関 (関財金1第457号20180620関東第94号)

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経営者保証なしで信用保証協会の融資を受ける方法

Torikura
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Torikura
1964年生まれ。大学院終了後、経営コンサル会社・不動産会社・会計事務所を経て独立するもあえなく失敗。独立資金1000万円を失う。経営は利益と資金がすべてであることを学ぶ。経営について1から学び2年間に2000冊以上の本を読破。独自の経営財務理論を極める。その後入社した資金繰りに苦しむアミューズメント会社の業績拡大に大きく貢献。独自の資金繰り・資金調達手法により売上倍増、借入金圧縮を実現する。さらに経営企画役員として新規事業・M&Aなどを成功に導く。M&Aの成功に伴い会社を退社して資金調達を支援するコンサルタントとして独立。自らの経験に基づき資金調達・資金繰りに悩む中小・零細企業の社長を支援する。 ■4A1枚の資料で資金繰りを改善しいつでも必要な資金を調達できる方法を教えます。■資金会計コンサルタント
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信用保証協会の保証付き融資を受けるとき
経営者の個人保証を徴求されます。
(あまり気にしていない経営者も多いかもしれませんが。)

 

信用保証協会に保証料を支払っているのに
経営者保証が必要なのかと疑問に
思うことありませんか。

 

できることなら経営者の個人保証なしで
融資を受けたいと多くの人が思っています。

 

実は信用保証協会では経営者保証なしで融資を
受けることを可能にする方法があることを
知っていますか。

 

この記事では経営者保証なしで
信用保証協会の保証付き融資を
受ける方法について説明します。

 

  • 新規融資を経営者保証なしで受ける方法
  • 既存融資の経営者保証を解除する方法
  • 事業承継時に経営者保証を解除する方法

 

 

新規融資を経営者保証なしで受ける方法(信用保証協会の保証付融資)


(新規の融資で信用保証協会の保証を利用する場合
次の3つのタイプのいずれかにおいて一定の要件を
満たすことによって経営者保証なしで融資を
受けることができます。

 

ただしその時には事前に信用保証協会に相談することが必要です。

 

Ⓐ金融機関連携タイプ

融資取扱い金融機関が、その申込融資のプロパー融資について
経営者保証を不要としている場合であって、次の
要件1および3、または2および3に該当し、その他要件として
所有と経営の分離等を図っている(または図ろうとしている)企業に
該当することです。

 

  1. 申込金融機関において、既に経営者保証を不要とし、かつ
    保全がないプロパー融資の残高がある。
  2.  新規融資申込金融機関において、本保証付融資と同時に経営者保証を
    不要とし、かつ保全がないプロパー融資を実行する。
  3.  直近の決算期において債務超過でなく、直近 2 期のいずれかの
    決算期において減価償却前経常利益を計上している。

 

その他要件として以下の項目に該当している。
・法人と経営者個人の資産・経理が明確に区分されている。
・法人と経営者の間の資金のやりとり(役員報酬・賞与・配当・オーナーへの貸付等)
について、社会通念上適切な範囲を超えていない。
・適時適切に財務情報等が提供されている。

 

※ 原則として、保証制度を問わず、経営者保証なしで利用することができます。

【必要書類】
「金融機関との連携により経営者保証を不要とする取扱い」 資格要件確認書の
提出が必要です。

 

 

Ⓑ財務要件タイプ

直近決算期において以下のような財務要件を満たしてることが必要です。

 

  1. 純資産額が5千万円以上3億円未満であり、自己資本比率が20%以上または
    純資産倍率が2.0倍以上、かつインタレスト・ガバレッジ・レーシオが
    2.0倍以上または使用総資本事業利益率が10%以上であること
  2.  純資産額が3億円以上5億円未満であり、自己資本比率が20%以上または
    純資産倍率が1.5%以上、かつインタレスト・ガバレッジ・レーシオが
    1.5倍以上または使用総資本事業利益率が10%以上であること
  3.  純資産額が5億円以上であり、自己資本比率が15%以上または
    純資産倍率が1.5倍以上、かつインタレスト・ガバレッジ・レーシオが
    1.0倍以上または使用総資本事業利益率が5%以上であること

 

表にまとめると以下のようになります。

 

項 目 基準① 基準② 基準③ 充足要件
①純資産額 5千万円以上
3億円未満
3億円以上
5億円未満
5億円以上 必須要件
②自己資本比率 20%以上 20%以上 15%以上 ストック要件
(1つ以上充足)
③純資産倍率 2.0倍以上 2.0倍以上 1.5倍以上
④使用資本事業
利益率
10%以上 10%以上 5%以上 フロー要件(1つ以上充足)
インタレスト・
カバレッジ・レーシオ
2.0倍以上 1.5倍以上 1.0倍以上
  • ②自己資本比率=純資産の額÷(純資産の額+負債の額)×100
  • ③純資産倍率=純資産の額÷資本金
  • ④使用総資本事業利益率=(営業利益+受取利息・受取配当金)÷資産の額×100
  • ⑤インタレスト・カバレッジ・レーシオ=(営業利益+受取利息・受取配当金)÷(支払利息+割引料)

 

 

Ⓒ担保充足タイプ

申込人または代表者本人等が所有する不動産の担保提供があり、十分な保全が図られること。
※担保提供者が申込人以外の場合は、物上保証人になる必要があります。

借入に見合った不動産の担保提供があれば、経営者保証は
解除しますということです。金融機関がもしものときに
貸金を回収可能で損をしなければいいですよという感じです。
この辺は従来の担保提供とあまり変わりはありません。
経営者保証が解除できても不動産を担保に取られているので
あれば経営者にとっては重荷です。
不動産を担保提供するのではなく事業性を評価する形で
経営者保証解除を交渉したいところです。

 

Ⓓその他必要な要件

個別の事案において、経営者保証を不要として取り扱うことが
適切かつ合理的であると認められること。

 

(例)株式取得などにより親会社から来たサラリーマン社長が
新代表者に就任し、旧代表者が経営から完全に撤退した上で、
親会社の連絡保証が得られる場合など。

 

何らかの事情があれば考慮しますよということです。
会社ごとに事情が違うのでさまざまな事情があると思います。
注意しなければいけないことは会社や経営者の都合ではなく
客観的でありなおかつ合理的な理由が必要です。

 

簡単に言うと金融機関を納得させられるかどうかです。
金融機関は数値的な合理性を求めてくることが多いので
数値や数字が苦手な経営者は顧問税理士や外部専門家と
しっかり事前準備をして交渉しましょう。

 

既存融資の経営者保証を解除する方法(信用保証協会の保証付融資)


すでに信用保証協会の保証を利用して融資を受けている場合
次の要件を満たすと経営者保証を解除することができます。

 

経営者保証が付された既往の保証付融資については、新規融資を
経営者保証なしで受ける方法で説明した新規融資の
「保証時における各要件」を満たしている場合、以下の対応により
経営者保証を解除することができます。

 

なお、検討する際は、信用保証協会への事前相談が必要です。

 

借換の場合は、新規融資を経営者保証なしで受ける方法
(信用保証協会の保証付融資)で説明した

  • 金融機関連携タイプ
  • 財務要件タイプ
  • 担保充足タイプ

の3タイプの要件のどれかを満たしていることが必要です。

 

 

条件変更の場合は、

  • 金融機関連携タイプ

の要件を満たしていることが必要です。

 

※ 基本としては、借換による対応を優先します。

 

 

経営者保証が付された既往の保証付融資について、
新規融資の保証時の要件

  • Ⓐ金融機関連携タイプ
  • Ⓑ財務要件タイプ
  • Ⓒ担保充足タイプ
  • Ⓓその他必要な要件

 

のいずれかに該当する場合、新規の保証付融資で
借り換えることにより経営者保証を解除することができます。

なお、新規融資の保証時の要件

  • Ⓐ金融機関連携タイプ

に該当する場合、条件変更により
経営者保証を解除することができます。

※新規融資の保証時の要件Ⓐ金融機関連携タイプに該当し、
借換・条件変更により経営者保証を解除する場合には

「『金融機関との連携により経営者保証を不要とする取扱い』確認書」の添付が必要になります。

 

 

事業承継時に経営者保証を解除する方法(信用保証協会の保証付融資)


経営者の交代により事業承継する場合、経営者保証が付された
既往の保証付融資について、原則として後継者(新経営者)の
保証追加を行わないことになっています。

 

ただし、事業承継により経営権等を有さなくなった前経営者の
保証解除を希望し、既往の保証付融資に事故または延滞がなく
約定償還が見込まれる場合、条件変更により原則として
後継者(新経営者)の保証を追加し、前経営者の保証を
解除することができます。

 

なお、事業承継時も既存融資の経営者保証を解除する方法と
同じように、後継者(新経営者)の保証を追加することなく
前経営者の保証を解除することができます。

 

 

経営者保証なしで信用保証協会の融資を受ける方法のまとめ


経営者保証を解除するためには信用保証協会・金融機関の
判断と承認が必要になります。なかなか簡単な条件ではありませんが
要件として基準が示されたことは大きな進歩です。
今まではどちらかというと明確な基準がなく信用保証協会・金融機関の裁量に
よる部分が大きく経営者保証を解除することは正直困難でした。

 

今でも困難であると思っている経営者が多いと思います。

やはり経営者保証は経営者にとっては重荷になります。

 

でもこれからは財務を健全化し要件を満たすことができれば
正々堂々と経営者保証の解除を要請することができます。
信用保証協会・金融機関は要請に対してしっかりと
対応しなければなりません。

 

詳しくは全国の信用保証協会のホームページなどで
ご確認してください。

全国の信用保証協会を調べる。

 

健全な経営をめざし努力すれば結果として財務数値はついてくるはずです。
結果が出れば自ずと経営者保証は解除できるようになります。
まずはできることから財務を改善してみてください。

 

今回経営者保証なしで信用保証協会の融資を受ける方法について
説明しましたが、少し専門的で難しいと感じた経営者も多いと思います。
もし経営者保証の解除について不安があれば
一度顧問税理士や認定支援機関等の外部専門家に
相談することをおススメします。

 

 

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1964年生まれ。大学院終了後、経営コンサル会社・不動産会社・会計事務所を経て独立するもあえなく失敗。独立資金1000万円を失う。経営は利益と資金がすべてであることを学ぶ。経営について1から学び2年間に2000冊以上の本を読破。独自の経営財務理論を極める。その後入社した資金繰りに苦しむアミューズメント会社の業績拡大に大きく貢献。独自の資金繰り・資金調達手法により売上倍増、借入金圧縮を実現する。さらに経営企画役員として新規事業・M&Aなどを成功に導く。M&Aの成功に伴い会社を退社して資金調達を支援するコンサルタントとして独立。自らの経験に基づき資金調達・資金繰りに悩む中小・零細企業の社長を支援する。 ■4A1枚の資料で資金繰りを改善しいつでも必要な資金を調達できる方法を教えます。■資金会計コンサルタント
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